2017年

3月

11日

伝達技術の発達と、そのマイナス面

チャップリンの名作映画「独裁者」での、伝説的なスピーチの中に、このような一節があります。

「飛行機やラジオは我々の距離を

 近づけ、世界を一つにする力がある」

 

これはある意味で未来社会を予言した発言だと言えます。

この映画が作られて以降、世のなかの航空・通信技術は急速に進歩していき、今では気軽に海外へ行けたり、ネットで当たり前のように遠くの人とつながれるようになりました。

その結果、世界を変えかねない重大な出来事を、鮮明な映像と音声で、迅速に世界中に伝えられることが可能になり、災害や紛争にも、昔では考えられない程の速さと人数で、救援活動ができるようになったのです。

 

このように人や情報を運ぶ技術は、世界中の人々の団結力を高め、今の国際社会において救援救助に必要不可欠なものであり、なおかつ今後も世のため人のために発展し続けなければならない存在ですが、

同時にこの技術は、あるマイナス面を世界にもたらすようになりました。

それは「あらゆる病気の拡大」です。

 

造船や航海の技術が上がったことで訪れた大航海時代に、梅毒が新大陸からヨーロッパへと持ち込まれ、やがて日本にまで感染が拡がりましたが、

現代では人や物の輸送手段が多様化・高速化したことで、より一層こういった感染症には気を配らなければいけなくなりました。

新型の感染症が世間を賑わすと、政府関係者や空港が対応に追われるのが、その典型的な例です。

 

このような弊害は、上に述べたような物理的な感染だけにとどまるものではありません。

世界中の人々の心もまた、情報伝達力の迅速化に伴い、変調をきたし易くなってきているのです。

よく、「暴力的なゲームやTV番組は、青少年に悪影響を与える」と言いますが、このようなカルチャーだけが人の心を狂わせるものになってるわけではなく、

報道やドキュメンタリー番組で映し出される、災害や戦乱などの光景もまた、目にする者の精神に負担をかける要因となり得るのです。

無論ゲームなどのフィクション作品とは異なり、伝えねばならない現実を、時に迅速に、時に濃厚に作り込んで人々に届けるものではありますが、鮮明にリアルタイムでかつ沢山流されることで、観た人の中には病んでしまう方が出てくるのは、どうしても避けられないのです。

 

人類の長い歴史は、常に大災害や戦争などの悲劇が付きまとってきました。ですがそれで昔の人が心を病んだと云う事例は、さほど多く報告されていません。被害は今以上に甚大なものであったにも関わらずです。

それは(表に出しにくかったという社会事情もありますが)当時の人達がそういった事を経験しながらも生きていく上で、つらい経験を思い起こさせるようなものに触れるケースが、あまり多くなかったからです。

災害時の心のケアが叫ばれるようになったのは、近年になってからですが、これはメディアや文化などが急速に進化した為に、被災体験を想起させるものが、多くなったことが原因なのです。

 

とはいえ、メディアによる報道は、人の命をも左右する大事なもの。やめるようにする訳にもいきません。

となると、我々がそれぞれ、情報による負の影響から、身を守れるようにしていかなければならないのです。

また、多種多様に氾濫する情報の中でどうしても生きていかねばいけない私達には、そのストレスに対処する、新しい媒体が必要となります。

 

それが精神科医やカウンセラーであり、整体・カイロプラクティックもほんの一部ではありますが、そんなストレスへの解消手段として、今この世に出てきているのです。

(今後これら以外の解決法も、他にどんどん出てくるとは思います。)