自然治癒力を、働かせた話

強い意志の力を使って、大病を克服した人と云うのは、数多く人類史の中に存在しています。

 

江戸が生んだ日本画界の巨人、葛飾北斎は、70歳近くになって中風(脳卒中)に見舞われたのですが、彼は中国の医学書を参考にして作った漢方薬(ユズを煮込んだものだったそうです)を飲み続けて、とうとう完治させてしまいました。

 

これはこの漢方薬に効果があったことも勿論ではありますが、それよりも何よりも、本人の治そうとする意志が、あまりにも強かったことの方が、回復できた最大の要因となっているのです。

 

数多くの逸話が物語るように、北斎はズバ抜けた精神力の持ち主です。それ故に彼は自然治癒力を、この病の時だけでなく、人生のギリギリに至るまで発揮し続けていたのです。

そしてこの自然治癒力は、体が決して丈夫でない人でも発揮できるモノなのです。

ドラえもんの生みの親、藤子・F・不二雄さんは、子供の頃から体が弱く、上京して間もない頃に結核を患ってしまったのですが、これを彼はほぼ気合いだけで治してしまったそうです。

 

この二人には、「これから大きく羽ばたいていこう」と云う上昇志向が強かったことと、治してからやりたいことが、良い作品を世に出そうという、ポジティブなものであったと云う点が、共通しています。

これがもし、「治ったらダラダラと生きよう」とか「人を騙して金儲けをする為にも完治させよう」というような、よこしまな考えで養生に臨んでいたとしたら、自然治癒力は思うようには働かないのです。

 

ですので、整体に限らず、あらゆる療法を受けるにあたって、治ったら何をやりたいか、どう生きたいかという患者様ご自身のビジョンは、とても大切になります。

それは決して崇高な目標でなくとも良いのです。趣味等の些細なモノであってもポジティブな願望さえ持っていれば、あとは施術者の腕で、自然治癒力は十分に働いていきます。