前かがみで人や物を抱えても、腰を痛めない裏ワザ

・・・そんなものはありません。

 

人間や床に置いた荷物等を持ち上げる場合、まず腰を落とすようにし、前かがみの体勢にはならないようにするのが、腰痛・ぎっくり腰を防ぐ基本的なスタイルです。

ですが、この腰を落としてから抱えるという動作は、どんな人であっても皆できる動きではありませんし、どんな場所や状況であっても常に行えるモノでもありません。

場所が狭かったり踏ん張れないほど足場が悪かったり、あるいは持ち上げる人の下半身が硬かったり不調を抱えていたり、加えて脚が長かったりと、充分に腰を落とせない状況は、世の中にいくらでも存在しているのです。

 

特に、介護を行う際は、被介護者の負担というものを考慮しなければなりませんから、介護者は自分にかかる負担の方を、あえて捨て去らないといけないケースが、どうしても出てくるのです。

そんな介護者の為に、ボディメカニクスという、負担をかかりにくくする身体の動かし方が、古武術家などいろいろな所で研究されていて、それを皆が身につけられるようにと、学ぶことのできる環境も、徐々に整ってきてはいるのですが、ボディメカニクスにも限界な面は、正直、出てきています。

例えば、狭い場所に対応した介助のやり方はあっても、大柄な介護者には困難なものだったり、被介護者に声かけをしながら行うのが重要になる介助の方法なのに、ご高齢等の理由で、声かけをしても上手く被介護者に伝わらなかったり、あるいは介護者自身が、手首や肘を痛めていたり、膝の可動域に問題があったりと身体に故障を抱えていて…と云うような、実に様々な理由で、体を痛めない重要な技術である筈のボディメカニクスは、思うような活用ができなくなってしまうのです。

で、結局、腰を痛めかねない体勢で介護をせざるを得ないケースは、多々出てきています。

 

そこで私は考えました。

「前屈みで人を抱えたり、床に置いた荷物を持ち上げたりしても、腰に負担

 がかからない。そんな体の動かし方が、必要になってくるのではないか」

と。

もちろんそんな技術は今現在のところありません。

ありませんが、整体師・カイロプラクターという立場から考えると、人間の身体の中には、そんなことを可能ににしてしまう不思議な力が、どこかに眠っているような気がしてならないのです。

今後も探究を続けてゆくうえで、いつの日かそんなテクニックを開発してみたいと、思っています。