不測の事態に骨格は適応する

脳卒中や脳挫傷などで、脳の組織を一部失っても、リハビリによって改善し、元の生活を取り戻せるのは、脳に「代替機能」が備わっているからです。

「代替機能」とは、残っている脳の組織で、失った組織が担っていた機能を、肩代わりすることが出来るというモノで、コレによって脳損傷で生じた麻痺や言語障害を、克服できるように脳はなっているのです。

 

この機能は、脳にだけ備わってるモノではありません。

脊柱や骨盤などの骨格や神経系統もまた、事故や病気で体の自由に制限が出るようになった際、次第にそんな身体に順応してゆく為に変化してゆく、という能力を持っているのです。

通常、良くない姿勢を続けていると、体の歪みを引き起こし、腰痛や首・肩こりなど体の不調の原因になってしまいます。

ひざを故障したアスリートが、負傷箇所をかばった生活をしているうちに、足首や腰まで痛めてしまうのはその典型的な例です。

ですが、怪我が原因で負傷箇所の周面まで悪くなると云うのは、その怪我がまだ、回復の余地があるが故の身体反応なのです。

事故や病気で手足の機能を喪失・大幅低下するような程の事態になった時、人間の骨格はその不可逆的な変化に耐えられるように、不自由な身体で生活していっても体の歪みでの不調を引き起こさないように、

骨格や神経系統が曲がった形でねじれた形に収まるような変化をしていくのです。

 

その適応能力は、先天的な四肢の異常や、幼少期の事故や重病など、人生の早い段階での変調であれば、存分に発揮され、迅速に順応していきます。

つまり例えると、生まれつき足が悪い人であっても、体に歪みが生じてそこから不調を発する可能性やその程度は、五体満足で生まれ育った人と、あまり変わらないという訳です。

大人になってから、事故や病気の後遺症で四肢にハンデができると、適応にはある程度の期間が必要となり、その期間は歳を取れば取るほど長いものとなります。

その変化の過程で、順応に追いつかずに健常な部位に故障が生じたり、体のバランスを崩して頭痛やコリなどの体調不良を引き起こすこととなるのです。

 

そんな形で生じた『不調を招く』歪みは、矯正していけば体調を回復させたり痛みから解放されるだけでなく、変化・適応のスピードを速めることもできます。

ここで間違った整体師だと、健常者通りの骨格矯正・骨盤矯正を行なってしまうので、順応していく人体に逆らうこととなり、逆効果へとつながる羽目になるのです。

人それぞれが抱えている身体の状態に、合致している骨格に矯正を施していく必要があり、そこが実際の施術の場でちゃんと判断できる能力を持っているか。身体状況に適合した負担のかからない施術方法をちゃんと取れるか、柔軟な対応で工夫した施術をちゃんとできるか、

それが、本当に優れた整体とそうでないモノとを分ける要因なのではないかと思います。